2023年10月8日日曜日

第2話 吾輩は日本版である。名前はまだない。(2023.10.9)

 吾輩は日本版である。名前はまだない。

どこで生まれたか、とんと見当もつかない。

何でも薄暗い、じめじめした所でニャーニャー泣いていたことだけは記憶している。

吾輩はここで初めて人間というものを見た。

しかもあとで聞くと、それは役人という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ。

この役人というのは時々我々を捕まえて煮て食うという話である。

 

【参考】漱石「吾輩は猫である」の冒頭(青空文庫)

吾輩(わがはい)は猫である。名前はまだ無い。
 どこで生れたかとんと見当(けんとう)がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕(つかま)えて煮(に)て食うという話である。

 

 

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